がん治療などに伴って発症することがあるリンパ浮腫。腕や脚にむくみが生じて、重症化すると日常生活に影響を及ぼすこともあります。

一度発症すると治りにくい病気ですが、早期発見・早期治療することで、良い状態を保つことができ、QOL(生活の質)向上にもつながります。乳がんや子宮がんの手術など、リンパ浮腫が生じる可能性のある治療を受けた方は、腕や脚に違和感や変化があれば、早めに受診しましょう。

銀座リプロ外科で主に行っている手術は、「リンパ管静脈吻合術(LVA)」の日帰り手術です。また、手術だけでなく、当院ならではの治療もご提供しています。リンパ浮腫についてお悩みの方は、ひとりで抱えずに、銀座リプロ外科までお気軽にご相談ください。

本記事では、リンパ浮腫の原因や症状から具体的な治療方法まで、網羅的にご紹介します。

リンパ浮腫とは?

リンパ浮腫とは、リンパ液の流れが滞ることで、腕や脚などにむくみが生じる疾患のひとつです。

「原発性(一次性)リンパ浮腫」と「続発性(二次性)リンパ浮腫」に大別され、その多くは「続発性(二次性)リンパ浮腫」で、がん治療などに伴ってリンパ液の流れが悪くなることで、発症します。

治療に伴ってリンパ浮腫を発症しやすいのは、乳がん・子宮がん・卵巣がんなどです。

リンパ浮腫の出現時期には個人差があり、がんなどの治療を終えてすぐに発症することもあれば、何年も経ってから生じることもあります。しかし、実際には、がんの治療後1年以内にリンパ液の流れに変化が出ている患者さんが多いとの報告があります。

リンパ浮腫は、一度発症すると治りにくい病気ですが、適切な治療やケアによって進行を防いだり、症状を軽減させたりすることが可能です。悪化すると日常生活に支障をきたすこともありますので、早期発見・早期治療が非常に大切になってきます。

リンパ浮腫の原因

リンパ浮腫には、原発性(一次性)のものと続発性(二次性)のものがあります。
生まれつきの機能障害などによってむくみが生じるものを「原発性(一次性)リンパ浮腫」といい、がん治療などに伴って発症するむくみを「続発性(二次性)リンパ浮腫」といいます。

現代日本におけるリンパ浮腫の多くは「続発性(二次性)リンパ浮腫」です。がん治療の後遺症などで、リンパ液の流れが滞ることを原因として、リンパ浮腫が起こります。

では、がん治療がリンパ浮腫の発症原因になるのは、なぜなのでしょうか。まずは、リンパの役割と働きから解説します。

人間の体の約60~70%は水分でできています。体内の水分の約3分の2は細胞の中に存在し、残りの約3分の1は細胞の外に存在して、体内を循環しています。血液やリンパ液は、後者に該当し、体の中を巡っています。

血液の働きについては、知っている方も多いのではないでしょうか。動脈が酸素や栄養素を全身に届け、静脈が二酸化炭素や老廃物を回収しています。これが血液の働きです。

もう少し詳しく説明すると、動脈や静脈の先端を毛細血管といい、この非常に細い毛細血管によって動脈と静脈がつながれています。したがって、動脈から運ばれた酸素や栄養素は、動脈側の毛細血管から組織に届けられ、静脈側の毛細血管にて二酸化炭素や老廃物を回収して静脈へ送っているのです。

このように、毛細血管には、二酸化炭素や老廃物を回収して静脈に送る役割がありますが、すべてを回収できるわけではありません。ここで登場するのがリンパ系です。毛細血管で回収しきれない残りをリンパ液として回収するのがリンパ管の役割です。

回収されたリンパ液は、リンパ節を経由して静脈と合流して心臓へ戻ります。リンパ節は免疫器官のひとつで、がん細胞・ウイルス・細菌などをせき止めて排除する関所のような役割を持っています。

リンパ管をつなぐリンパ節は、全身に何百個も配置されていますが、特に大きなリンパ節は、脇の下や脚の付け根にあります。

では、がん治療がリンパ浮腫の発症原因になる理由を見ていきましょう。
がん細胞はリンパ節を経由して体中に広がっていく性質があります。そのため、がん手術の際は、病巣だけでなく、転移している可能性がある周辺のリンパ節を取り除きます。これをリンパ節郭清といいます。リンパ節郭清術でリンパ節を切除すると、リンパ液の流れが悪くなり、結果として腕や脚のむくみが生じます。

乳がんなどで脇の下のリンパ節(腋窩リンパ節)を切除した場合には、腕・脇の下・胸・背中などにリンパ浮腫が現れることが多いです。

子宮がん・卵巣がんなどで脚の付け根のリンパ節(鼠径リンパ節)を切除した場合には、脚の付け根・太もも・下腹部・外陰部あたりにむくみが生じます。

また、手術以外では、リンパ節への放射線治療や抗がん剤などの薬物療法の影響でリンパ液が滞り、リンパ浮腫が起こることもあります。

リンパ浮腫の症状

リンパ浮腫の病期は、国際リンパ学会において、次のように分類されています。

段階

症状

0 期

リンパ液輸送が障害されているが、浮腫が明らかでない潜在性または無症候性の病態。

Ⅰ期

比較的蛋白成分が多い組織間液が貯留しているが、まだ初期であり、四肢を挙げることにより治まる。圧痕がみられることもある。

Ⅱ期

四肢の挙上だけではほとんど組織の腫脹が改善しなくなり、圧痕がはっきりする。

Ⅱ期後期

組織の線維化がみられ、圧痕がみられなくなる。

Ⅲ期

圧痕がみられないリンパ液うっ滞性象皮病のほか、アカントーシス(表皮肥厚)、脂肪沈着などの皮膚変化がみられるようになる。

0期は、リンパ液の流れは悪くなっていますが、誰が見てもわかるような変化や症状が出現していない状態です。ICG蛍光リンパ管造影の検査を行うと、初期の異常が確認できます。

Ⅰ期は、リンパ浮腫の自覚症状が現れ始める初期の段階です。むくみが生じますが、就寝時に腕や脚を少し上げて寝ると、翌朝には症状が治まります。ICG蛍光リンパ管造影の検査を行うと、皮膚への逆流所見がはっきりと観察されます。

Ⅱ期は、リンパ浮腫が進行している段階です。Ⅰ期のように就寝時に腕や脚を上げて寝るだけではむくみが軽減されず、皮膚を押したときにできるへこみ(圧痕)もはっきりと確認できます。Ⅱ期後期になると、皮膚の厚みや硬さが変化し、皮膚を押しても圧痕が残りません。

Ⅲ期までリンパ浮腫が悪化すると、皮膚が分厚くなって象皮症が起こることもあります。象皮症は、象のように皮膚が肥厚して、皮下組織の脂肪沈着と線維化で硬くなってしまう状態です。ただし、早いうちから適切な治療やケアを行うことで、ここまで悪化することは避けられます。

また、リンパ浮腫の症状に関連して、リンパ浮腫の合併症のひとつ、蜂窩織炎(ほうかしきえん)にも注意が必要です。

リンパ浮腫がある腕や脚は、むくみによって皮膚が張り、乾燥しやすくなっています。そのため、外からの刺激に弱く、ちょっとした傷口からも細菌感染を引き起こし、皮膚に炎症が起きやすくなります。この炎症のことを蜂窩織炎といいます。

蜂窩織炎が起きると、リンパ浮腫の患部が赤く腫れ、触ると痛みがあったり、触らなくても痛かったりします。短時間のうちに38度以上の高熱が出ることもあります。

蜂窩織炎を繰り返すと、リンパ浮腫自体を悪化させてしまい、元の状態に戻りにくくなってしまいます。蜂窩織炎を起こさないために、スキンケアをまめに行ったり、疲れをためないよう生活習慣を見直したりすることも大切です。

リンパ浮腫の初期段階で現れる自覚症状をあらかじめ知っておけば、早期発見にもつながります。

次のような症状が現れた場合には、リンパ浮腫の可能性がありますのでチェックしてみましょう。

共通

  • だるさや重さを感じる
  • 動かしにくさを感じる
  • 疲れやすくなった
  • 部分的にむくみを感じる
  • 皮膚がつまみにくい
  • しわが目立たなくなった
  • 静脈が左右異なって見える
  • 指で押すと、戻りが悪く、痕がつく

脇の下のリンパ節切除時

  • 指輪や腕時計などのアクセサリーがきつくなった
  • 衣類の袖口がきつくなった
  • ブラジャーの跡が残るようになった
  • 物がつかみにくく感じたり、落としたりするようになった
  • 手をグーパーするときに違和感がある

脚の付け根のリンパ節切除時

  • 靴がきつくなった
  • 腰回りが太ったと感じる
  • 片側の脚の付け根や陰部が腫れている感じがする
  • 下腹部や脚の付け根に痛みを感じる
  • 正座がしにくくなった
  • 歩いたり立ち仕事をしたりした後に、むくみとだるさを感じる 

このような症状に気付いたら、リンパ浮腫の始まりかもしれない、と疑ってかかることで、早期発見につながります。とはいえ、症状の感じ方は人それぞれですので、リンパ浮腫を初期段階で見抜くには、セルフチェックも欠かせません。

リンパ浮腫セルフチェック

適切な治療やケアをすることで、悪化を防ぎ、症状を緩和することが可能なリンパ浮腫。ここで大切になってくるのが、リンパ浮腫を初期段階で見抜くことです。

手足のだるさや重苦しさ、アクセサリーや靴がきつくなるなどの初期の自覚症状を見逃さないことも大切ですが、感覚だけに頼ると気づけないことがあるかもしれません。早期発見のためには、セルフチェックを行うことも大切です。

セルフチェックとは、むくむ可能性がある腕や脚の太さを、ご自身で定期的に測ることです。

まずは、むくむ可能性がある部分の把握と測定を行います。リンパ浮腫が生じやすい治療を受ける予定がある場合には、むくむ可能性がある腕や脚の太さを、治療前に測っておくようにしましょう。肘や膝の何cm上、ほくろがある場所、など、測る部分をしっかり決めておきます。

治療する側だけでなく、両側の太さを測っておきましょう。もともと左右差がある方も多いためです。

脚の付け根のリンパ節切除時

  • 脇の下のリンパ節切除時(乳がんなど)
    腕・脇の下・胸・背中あたり(脇の下に近い、二の腕あたりから始まることが多いです。)

  • 脚の付け根のリンパ節切除時(子宮がん・卵巣がんなど)
    脚の付け根・太もも・下腹部・陰部あたり(脚の付け根に近い、太ももや下腹部あたりから始まることが多いです。)

  • 放射線治療時
    治療箇所の近く

測定する部分の例

  • 脇の下のリンパ節切除時
    腕の付け根・肘上10cm・肘下5cm、手首、指の付け根

  • 脚の付け根のリンパ節切除時
    脚の付け根・膝上10cm・膝下5cm・足首・指の付け根

リンパ浮腫を生じる可能性があるがん手術などを終えたら、太さの定期チェックを行います。ここで大切なのは、毎回同じ部分を測定することと、同じ時間帯に測定することです。太さは一日の中でも、朝と夕方では変化が見られます。時間を決めて比較することで、太さの変化に確実に気づけます。

がん手術などの治療前と比較して、差が大きくなってきたら、早めに専門の医師に相談してください。

リンパ浮腫の検査

リンパ浮腫の検査方法はいくつかありますが、「インドシアニングリーン(ICG)蛍光リンパ管造影」による検査では、以前までは一般的であった「リンパシンチグラフィ」よりも、初期の異常を検出できることが報告されています。

ICG蛍光リンパ管造影は、インドシアニングリーン(ICG)という薬剤を皮下注射して、赤外線カメラシステムで流れを観察する検査のことです。リンパ液が溜まっていたり、漏れていたりする部分がモニターに映し出されます。

太さの変化などといった明確な症状が出る前であっても、ICG蛍光リンパ管造影検査で初期の異常が出ているか確認できますので、早期発見にも役立っています。また、今後リンパ浮腫に発展する可能性が高いかどうかの判定を行うことも可能です。

ICG蛍光リンパ管造影検査は、1時間以内に診断できます。検査に時間がかからず、リンパ浮腫を早期発見できるのが、ICG蛍光リンパ管造影検査の特徴です。

ヨードアレルギーをお持ちの方は、ICG蛍光リンパ管造影検査を受けることができませんので、この場合は、超音波検査にて診断します。

リンパ浮腫の治療方法

リンパ浮腫の治療法は大きく分けて2つ。保存的治療と外科的治療があります。

保存的治療

リンパ浮腫の保存的治療における、代表的な治療法は複合的理学療法です。
手術などの外科治療を行う場合であっても、同時に保存的治療にも取り組むことが必要です。

複合的理学療法は、4つの治療法「①スキンケア ②医療リンパドレナージ ③圧迫療法 ④圧迫下での運動療法」を症状に応じて組み合わせて実施します。ご自宅でできるセルフケアの指導も行い、継続的にサポートします。

① スキンケア

皮膚を清潔に保ち、しっかりと保湿します。
リンパ浮腫がある腕や脚は、皮膚が乾燥しやすく、細菌感染して炎症を起こしやすい状態と言えます。肌のバリア機能の高めるためにも、丁寧な洗浄と十分な保湿を心がけましょう。

また、日焼けや虫刺され、ケガなどもできる範囲で予防することがポイントです。例えば、ガーデニング作業をする際には、長袖・長ズボン・軍手を着用して露出を避けるようにしましょう。ムダ毛の処理や深爪も、傷を作ってしまう可能性がありますので注意が必要です。

② 医療リンパドレナージ

医療リンパドレナージとは、リンパ浮腫に対して行う医療マッサージのことです。ドレナージは排液という意味。医療リンパドレナージは、手を使って、ソフトな圧で、皮膚や皮下に滞っているリンパ液を適切な方向へ誘導して排液を促します。

専門家の指導のもと、ご自宅でできるセルフケアとしてのリンパドレナージもあります。医療リンパドレナージは、エステなどの美容リンパマッサージとは手技が異なりますので、安易に行わないよう注意が必要です。

③ 圧迫療法

圧迫療法は、良い状態を維持したり、排液を促したりなど、むくみの発生を抑えるために行われます。圧迫療法に用いられるのは、医療用弾性包帯と、ストッキングやスリーブなどといった医療用弾性着衣。弾性包帯や弾性着衣には多くの種類がありますので、症状に応じて、使い分けたり組み合わせたりします。

④ 圧迫下での運動療法

弾性包帯や弾性着衣を身に着け、圧迫した状態で運動することで、リンパ液の流れが促されます。圧迫下で筋肉を動かすと、筋ポンプ作用が働いて、リンパ液の流れが良くなります。

腕の場合は、肘関節や手首の曲げ伸ばし、グーパー運動などを行います。
脚の場合は、膝や足首の曲げ伸ばし、ウォーキングなどを行います。
特別な運動は必要ありません。負担にならないよう、無理のない範囲で、継続して行います。

外科的治療

リンパ浮腫の外科的治療には、機能再建を目的とした手術と、余分な脂肪を落とすことを目的とした手術があります。

機能再建手術は、機能が失われていないなるべく早い段階で行うと高い治療効果が出ます。その一方で、リンパ浮腫が重症化している場合には、機能再建手術と減量手術を組み合わせることで効果が見込めます。

機能再建手術では、滞ったリンパ液を静脈に流すためのバイパス作りが行われます。機能再建手術にも種類があり、①リンパ管静脈吻合術(LVA) と ②リンパ節・リンパ管移植手術 の2つに大別されます。

① リンパ管静脈吻合術(LVA)

リンパ管静脈吻合術(LVA)は、2cm程度切開して、顕微鏡下で、直径およそ0.5mmのリンパ管と静脈をつないで、リンパ液の通り道を作る手術です。局所麻酔にて行います。

皮膚切開の長さは、1~2㎝で目立つような傷跡は残りません。

リンパ管と静脈をつなぐ方法はいくつかあり、主に行われているのは、端端吻合と側端吻合という術式です。術式は、リンパ管と静脈の位置関係や太さなどを考慮したうえで決定します。

端端吻合は、リンパ管を切断して静脈とつなぎ合わせる手術。リンパ管が細い場合にも、つなぎ合わせやすい術式です。リンパ管の切断面両側を静脈につなぎ合わせることが推奨されます。

側端吻合は、リンパ管に穴を開け、静脈とつなぎ合わせる手術。リンパ管を切断しない術式ですので、万が一、つなぎ合わせた部分がふさがってしまっても、リンパ液の流れに影響が出ないというメリットがあります。ただし、リンパ管が細い場合や、リンパ管と静脈の位置が離れている場合には、適応が困難です。

リンパ管静脈吻合術(LVA)の手術後は、術前と同じように、圧迫療法を行っていただきます。

② リンパ節・リンパ管移植手術

リンパ節・リンパ管移植手術は、健康なリンパ節やリンパ管を、リンパ浮腫が発症している部位に移植して機能回復を図る手術です。通常は、全身麻酔にて行いますので、入院が必要です。

患者さんにとって負担の大きい手術ではありますが、リンパ管静脈吻合術(LVA)での改善が見込まれない場合など、検査結果次第では、リンパ節・リンパ管移植を検討します。

減量手術では、脂肪吸引や余剰組織を切除します。リンパ浮腫によってたまった皮下脂肪を取り除く手術です。

機能再建手術でリンパ節・リンパ管の働きが回復し、リンパ液の流れが改善したとしても、すでにたまった脂肪を減らすことはできません。このようにリンパ浮腫が重症化している場合には、機能再建手術(リンパ管静脈吻合術(LVA)やリンパ節・リンパ管移植手術)と併用することで、高い治療が見込めます。

治療と併せて、リンパ浮腫を悪化させないためにご自身でできることもあります。まずは、リンパ液の流れを邪魔しないように、締め付けの強い衣類は避けましょう。肥満はリンパ浮腫の悪化リスクを高めますので、体重の自己管理も大切です。そして、ストレスや疲労も大敵。こまめに休憩をとったり、リラックスできる環境をつくったりなど、無理しすぎない生活を送るようにしたいですね。

リンパ浮腫の検査から手術の流れ

銀座リプロ外科にて、リンパ管静脈吻合術(LVA)を行う場合の、検査から手術までの流れ(一例)をご紹介します。

初診

  • 検査について説明します。
  • むくみが生じている部分の計測や写真撮影、高周波エコー検査、ICG蛍光リンパ管造影検査にてリンパ浮腫の診断を行います。
  • 診断結果をもとに、今後の治療計画を患者さんと一緒に立てます。
  • 診断結果が手術適応で、患者さんが手術を希望される場合は、術前検査の血液検査を行います。
  • 手術の詳細や手術後のケアについて説明します。
  • 手術のご予約をお取りいただきます。

手術当日

  • リンパ管静脈吻合術(LVA)は、日帰り手術が可能ですので、当日の予約時間に来院してください。
  • 医師から、手術についてより詳しく説明します。
  • 再度、ICG蛍光リンパ管造影検査を行うこともあります。
  • 局所麻酔にてリンパ管静脈吻合術(LVA)を行います。

手術後

  • 皮膚切開した箇所に医療用防水テープを貼ります。
  • 弾性包帯や弾性着衣で圧迫します。
  • そのまま歩いて帰宅可能です。
  • 手術には、溶ける糸を使用しますので、抜糸不要です。

手術を終えてから

  • 術後検査までは、弾性包帯や弾性着衣による圧迫療法を続けてください。
  • 術後半年のタイミングで、再検査を受けてください。

リンパ浮腫の治療・手術は銀座リプロ外科まで

銀座リプロ外科は、リンパ浮腫の診察・治療・手術を行っており、局所麻酔で行う日帰り手術にも対応しています。
ここからは、当院にてご提供している特徴的な治療について、詳しくご紹介します。

銀座リプロ式弾性ストッキング

患者様一人ひとりのむくみの状態に合わせた、完全オーダーメイドの弾性ストッキング「銀座リプロ式弾性ストッキング」をご提供しています。

サイズが合っていない弾性ストッキングは、リンパ液の流れを促すどころか、かえって流れを悪くしてしまうことがあります。また、圧のかかり過ぎは、しびれや痛みの原因にもなります。

「銀座リプロ式弾性ストッキング」は完全オーダーメイドですので、これらの心配はいりません。患者様にぴったりのサイズ、適切な着圧の弾性ストッキングをご提供します。

脚のリンパ浮腫の場合、はじめは片側だけにむくみが生じたとしても、やがて会陰部や骨盤内にも影響が出るようになり、さらには反対側の脚にもむくみが現れることがあります。
「銀座リプロ式弾性ストッキング」には、会陰部や骨盤内に刺激を与えることで、リンパ液の滞りを防ぐ機能がついています。これにより、反対側の脚のむくみを予防します。

着圧の確認や初めての方への履き方指導、継続フォローなどを行うリンパルームも設置しています。困ったときは、遠慮なく何でもご相談ください。

「銀座リプロ式弾性ストッキング」は、3割負担(上限あり)で購入が可能です(医師の指示書要)。診察の結果、適応がある場合は、当院にて指示書を発行します。

ぴったりのサイズが見つからない、しびれや痛みを感じる、面倒で継続できない、そもそもどこで購入したらいいかわからない…、などといったお悩みがありましたら、まず一度、当院までご相談ください。

銀座リプロ式リンパドレナージ

定期的な通院が必要ない「銀座リプロ式リンパドレナージ」を推奨しています。

医療リンパドレナージを受けるために、定期的な通院を余儀なくされている患者さんが多くいらっしゃいます。しかし、定期的な通院には、時間とお金がかかるものです。また、ご自身で行っている場合、改善が見られない場合も多くあります。

これらを解決するために考案したのが、「銀座リプロ式リンパドレナージ」です。定期的な通院は不要で、毎日ご自宅で簡単&確実に行えます。「銀座リプロ式リンパドレナージ」は、テレビを見ながらでも、ベッドの中でもできてしまうマッサージ方法です。

リンパ浮腫に対する治療効果はもちろんのこと、多くの患者様が気持ちいいと感じることも、「銀座リプロ式リンパドレナージ」の特徴のひとつです。

診察にてリンパ浮腫の評価を行ったうえで、「銀座リプロ式リンパドレナージ」を体験していただきます。その後、ご自身でマッサージを継続していただく流れです。10日~1か月後に再評価して、今後の治療方針を検討します。

医療リンパドレナージのための定期通院が難しい、簡単&確実に行えるセルフリンパドレナージを探している…、という方は、「銀座リプロ式リンパドレナージ」を体験してみてください。

日帰りリンパ管静脈吻合術(LVA)

銀座リプロ外科では、日帰りでリンパ浮腫の手術を受けていただくことが可能です。リンパ管静脈吻合術(LVA)を中心に治療を行っています。

リンパ管静脈吻合術(LVA)は、機能再建を目的とした手術です。2cm程度切開して、顕微鏡下で、直径およそ0.5mmのリンパ管と静脈をつないで、リンパ液の通り道を作る手術です。リンパ機能が失われる前に、なるべく早期に手術することで高い治療効果が見込まれます。
(手術の詳細については、「リンパ浮腫の治療法」にてご確認ください。)

銀座リプロ外科における、リンパ管静脈吻合術(LVA)には、次のような特徴があります。

① ICG蛍光リンパ管造影による検査

ICG蛍光リンパ管造影検査の導入により、以前まで一般的であった「リンパシンチグラフィ」よりも、初期の異常を検出できるようになりました。また、1時間以内に診断可能です。リンパ浮腫を早期発見が可能で、検査に時間がかかりません。

② 超微小外科(マイクロサージャリー)の専門医が執刀

リンパ管静脈吻合術(LVA)は、直径およそ0.5mmのリンパ管と静脈をつなぐ手術です。高度な技術が求められるため、経験豊富な専門医が執刀します。合併症や目立つ傷跡が残るリスクは極めて小さいです。

③ 局所麻酔で日帰り可能

リンパ管静脈吻合術(LVA)は、局所麻酔にて行いますので、体への負担が小さく、日帰りできます。忙しくて入院が難しいという方にも受けていただけます。

リンパ管静脈吻合術(LVA)は、手術して終わり、というものではありません。術後は、術前と同じように圧迫療法を継続する必要があります。リンパ浮腫は長く付き合っていく疾患です。銀座リプロ外科は、リンパ浮腫の保存的治療にも力を入れていますので、総合的なフォロー体制が整っています。

また、当院では、リンパ浮腫検診を行っています。検診内容は、むくみが生じている部分の計測・写真撮影・高周波エコー検査・ICG蛍光リンパ管造影検査。

繰り返しになりますが、リンパ浮腫は、早期保険・早期治療が重要です。適切な治療やケアをすることで、QOLの向上にもつながります。まずは、リンパ浮腫検診を受けてみませんか?
リンパ浮腫でお悩みの方は、銀座リプロ外科までお気軽にご相談ください。

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