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リンパ浮腫の原因や症状・予防策を紹介!

リンパ浮腫の原因を知り、どのような症状や予防法があるか気になる方も多いのではないでしょうか。

リンパ浮腫は主にがんなどの手術後に起こりやすく、症状の悪化や進行を止めるためには、できるだけ早く症状に気づくことが大切です。

本記事では、リンパ浮腫の原因や症状・予防策を紹介します。リンパ浮腫の症状にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

リンパ浮腫とは

リンパ浮腫とは、体内のリンパ液が滞ることでできる腕や足のむくみのことです。

リンパ管は血液と密接な関係があり、中を流れるリンパ液は、血管の静脈で回収できなかった身体の老廃物や余分な水分を回収し、身体の免疫機能の維持や老廃物をろ過するなどの役割があります。

リンパ浮腫になるとリンパの流れが悪くなり、足や腕などにむくみが見られるようになります。初期症状であれば、身体のだるさや身体の張りだけですが、重症化すると、生活にも支障が出てきます。

一度重症化すると治すのが難しいため、早期発見できるかどうかがとても重要です。症状が進行するほど、治療の効果も出にくくなり、根本的な治療方法も現時点で確立されていません。予防や早期発見・適切なケアによって、できるだけ病状の進行を抑える必要があります。

特に脇の下や足の付け根のリンパ節は滞りやすく、該当部分周辺で手術を受けている場合、リンパ浮腫が生じる可能性が高まるため、注意が必要です。

リンパ浮腫の原因

リンパ浮腫の原因は先天的な機能障害が原因の場合と、手術の後遺症が原因の場合に分かれます。しかし、手術の後遺症が原因である方が多い傾向にあります。

後者の場合で主な原因となるものが、がん治療や放射線治療後の後遺症です。乳がん・子宮がん・卵巣がん・前立腺がんなど、がんの手術では、転移を防ぐため病巣に近いリンパ節を切除することがあります。それに加え、放射線治療や薬物療法によって、リンパ液が滞ることもリンパ浮腫の原因の1つです。

手術後にすぐ症状が出るとは限らず、しばらく時間が経過してから症状が現れることもあります。

リンパ浮腫が生じやすい場所はがんの種類や治療箇所によって異なります。そのため、手術直後は治療箇所に近い場所の身体の太さを定期的に測ると、身体の異変を早期発見することが可能です。

リンパ浮腫の症状

リンパ浮腫は悪化すると、治療が難しくなり、効果が出にくくなります。そのため、早期浮腫状態に気づいて対処することが大切です。ここでは、リンパ浮腫の早期症状と進行時の症状について解説します。

ただし、次で紹介するような症状が出ても、確実にリンパ浮腫であるとは限りません。判断に迷った場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

早期の症状

リンパ浮腫の早期は、リンパが滞ることによる身体の張りや、だるさ、体が動かしにくいなどの症状が見られます。この時点では、診察でリンパ浮腫を見つけるのは難しく、ICGリンパ管造影などの検査で見つけられることがあります。

また、皮膚を触ってむくみの有無を確認することも大切です。具体的には以下の方法があります。

  • 皮膚をつまんでもつまみみにくい
  • 皮膚が硬い
  • 皮膚のシワが目立たない
  • 皮膚を押したときに痕が残る
  • 服やアクセサリーの痕が長時間残る

このような症状が見られる場合はリンパ浮腫の可能性があるため、早めに受診し相談することがおすすめです。

進行時の症状

リンパ浮腫の症状が進行すると、むくみがより目立つようになり、皮膚を押しただけでは凹むことはなくなります。

さらに症状が進行すると、皮膚が分厚くなり、イボやトゲ状になる象皮症や1~2mm程度のイボができるリンパのう胞、リンパ液が皮膚から漏れ出るリンパ漏(ろう)などの症状が現れることもあります。

また、リンパ浮腫に伴う合併症として、蜂窩織炎(ほうかしきえん)にも注意が必要です。蜂窩織炎は、患部が熱を持ち赤く腫れ上がるなどの症状が現れます。

さらにリンパ浮腫の症状が進行すると、リンパ管の機能である「リンパ液輸送機能」が低下・消失してしまいます。そこまで症状が進行してしまうと、手術そのものができません。そのため、リンパ浮腫は症状が進行する前に、相談することが大切です。

リンパ浮腫の予防策

リンパ浮腫を予防するためには、日常生活で対策を整えておくことが大切です。どのような予防策があるのか、解説します。

適度な運動

リンパ浮腫の予防として、適度な運動をして、リンパの流れを促進させることが大切です。実践しやすいものとしては、ウォーキングや水泳、自転車やエアロビクスなどが挙げられます。

運動時に弾性着衣を着用し、身体を圧迫させることで、むくみを解消させる方法もあります。
ただし、個々の症状によって、圧迫箇所や着衣の種類が変わるため、医師に相談することが大切です。

激しすぎる運動は逆に悪化の原因になります。そのため、疲労や筋肉痛にならない範囲で行いましょう。

体の締め付けを避ける

身体の締め付けはリンパの流れを滞らせる原因になります。そのため、身体を締め付けるような服装やアクセサリーは極力つけないようにすることが大切です。

また、足を組む動作や長時間の正座などの動作もリンパを滞らせます。特に手術直後はリンパが滞りやすいため、注意が必要です。

適切なスキンケアを行う

リンパ浮腫の予防策としては、スキンケアも効果があります。リンパ浮腫状態の皮膚は乾燥しやすく、皮膚のバリア機能が低下している状態です。そのため、ケアをしていないと、炎症などを引き起こすことがあります。

できるだけ皮膚を清潔な状態にしておき、乾燥させないことが大切です。

体重を増やさない

肥満によって脂肪が増えると、リンパを圧迫し、リンパ浮腫の発生や悪化のリスクを高めます。体重を増やさないよう、適度な運動やバランスの取れた食生活を整えることが大切です。

また、規則正しい生活を心がけ、できるだけ疲れにくい生活を心がけることもポイントです。特に手術直後の場合は、疲れたと思ったら無理に身体を動かさないようにしましょう。

セルフリンパドレナージ

セルフケアとして、セルフリンパドレナージを行うこともできます。リンパドレナージとは、滞ったリンパ液を動かし、排液を促す手法です。

ただし、一般的なマッサージや美容目的のリンパマッサージとは異なります。やってはいけないこともあるため、自己流でのセルフリンパドレナージは危険が伴います。セルフリンパドレナージをする場合は、事前に医師に相談して正しいやり方の指導を受けることが大切です。

また、自分だけでリンパドレナージができない場合には、家族にも協力を求める必要があります。症状を悪化させないためには、根気よくリンパドレナージを続けることが大切です。

リンパ浮腫の検診は銀座リプロ外科へ

本記事ではリンパ浮腫の原因や予防方法について詳しく解説しました。リンパ浮腫は発見が遅れるほど治療が難しく、効果も出にくくなるため、できるだけ初期症状のときに発見することが大切です。

リンパ浮腫の健診をどこで受けるべきかお困りであれば、ぜひ銀座リプロ外科にご相談ください。マイクロサージャリーやスーパーマイクロサージャリーといった高度な外科手術を得意とした外科クリニックで、銀座1丁目から徒歩2分と仕事で忙しい方でも通いやすい場所にあります。

また、当院では、リンパ浮腫の早期発見に役立つインドシアニングリーン(ICG)蛍光リンパ管造影によるリンパ管機能検査を行っていることも特徴です。
その他、既存の弾性ストッキングが合わない方にはオーダーメイドストッキングのご提供をしております。会陰に浮腫のある方には、会陰部を圧迫するサポーターを、そして浮腫みのために靴が履けないという方には、リンパ浮腫用のシューズをご提供しております。
リンパ浮腫をできるだけ早く見つけたい方は、お気軽にご相談ください。